交通事故後の整体(その3)

前回の内容では、ようやく短い距離であれば母親も一人で歩けるようになったところまでお話しました。

しかし、まだまだ自分から積極的に歩く感じではなかった時期です。この頃一番辛かったことは、寝ても覚めても腰がジンジンと痛いということです。それがストレスとなり、車の移動、買い物、近所のお散歩など、とにかく外へ出る事に不安があったようです。他には、精神的な面でも不安を感じていて、常に誰かが近くにいないと自分がどうにかなってしまいそうな感じがありました。父親との仲はあまり良くなかったですが、そんな父親のそばを放れませんでした。4月の事故から5カ月程経った9月でも、まだそんな状況でした。

この時期は1~2週間に1度のペースで実家に帰り、母親を施術しておりました。母親はぜんぜん乗り気ではありませんでした。しかし僕は治ることだけを信じて、心を鬼にして施術を続けておりました。

そうしていくうちに、10月半ば位には慢性的な腰の痛みはかなり軽減していました。11月半ば位には精神面での不安をあまり口にしなくなりました。現在83歳の母親ですが、まだ若干の不安はあるものの、大事故から7カ月を超えた現在(12月)では、寝たきりにもならず、家事もそれなりにこなしている状態まで回復しました。改めて、整体師であることに誇りを持ちました。